Somewhere,Taipei
本作は台湾の旧民家から着想を得て制作したものである。これらの住宅はもともと戦後に建設された四角い集合住宅であり、当時の「先進的」な生活様式を象徴していた。しかし数十年の歳月のなかで、人々が増築や改築を重ねることで、次第に雑然としながらも構成的な美しさを備えた外観へと変化した。それぞれの家は小さな区画を占め、それらが組み合わさることで、まるで偶然のコラージュのような外壁の景観を形づくっている。
柳宗悦が提唱した「民藝」とは、芸術家の作品ではなく、人々の日常生活の中で育まれた「手仕事の美」である。生活の必然から生まれ、素朴で堅牢であるがゆえに「用の美」を宿す日用品。その思想と同じく、これらの建築の姿はデザイナーによる全体的な設計ではなく、一軒一軒の生活の知恵や美意識の積み重ねの結果であり、一世代の生命の記憶を凝縮したものだといえる。それは私に幾何学や色彩の多くのインスピレーションを与えてくれる。
私はさまざまな理由から、台湾に対して素朴で遠い愛情を抱いている。これらの建築はある意味で台湾の至るところで戦争の痕跡を記録しており、私は心から世界の平和を願っている。







